こんにちは。 上板橋の山下です。 先日6日、神奈川県大会のお手伝いに行ってきました。 

相変わらず、城北支部強し! 多くの方が、優勝、入賞されていました。 (^O^)

中でも特に印象深かったのは、富士見台道場の松本初段の決勝戦です。
一本勝ちを収めた瞬間、「ぞくり」としたものを感じさせられました。 あの「突き」かなり危険です。

富士見台道場の方、スパーリングされる時は要注意ですね。

実際、どのように注意すれば良いかは不明ですが。。。  (>_<)


さてさて 上段回し蹴りの続きです。

前回「上段はコンビネーションが成立しにくい」と、書きました。
では どうしたら良いのか、自分なりの考えをお話していきます。

上段を当てる自分の考える大切な要素は 4つ有ります。


1 上段回し蹴りの質

2 上段に繋がる技の条件

3 組み手における、相手への教育 

4 特殊な蹴り方




今回は1番の「質」についてお話します。  


この「上段談義」、長くなる予感がしてきました。。。


一つは前回も触れましたが「スピード」です。どんなにフォームや軌道が悪くても
蹴りの速度が極端に速ければ、相手は反応することができません。
大抵、相手のガードは「顎の高さ」に有るわけですから
速度の速い(相手の反応が間に合わない)蹴りを「こめかみ」めがけて出す事ができれば
必ず当たります。後頭部を狙う、後ろ回し蹴りも同様です。


要は、相手の反応速度を上回る速度で技を出す! という事です。


これは言われれば当然なんですが、考えてやるのとやらないのでは全く違います。

では速度を上げるにはどうすれば良いのか。


もちろん日々の「練習」が大切なのは当然ですが 蹴り方の工夫も大切です。

1 軸足を返さず「斜め前蹴り」のように蹴り上げる

ポジショニングによっては 下からすり上げる「上段前蹴り」の形でも当てられます。
(普通の上段前蹴りは膝を抱え上げ、正面から高い位置で刺さないと当たりません。)

2 軸足を返しきった状態で蹴る
(左上段を蹴る場合でしたら、その前に右下段を蹴り、わざと相手に受けさせ
その足を下ろすときに、こっり右側へ90度かえしておく、などです。)

この状態は「横け上げ」に近い形です。

これらの方法ですと、体の固い方でも蹴る事が可能です。

そしてどちらも、「腰をいれないで蹴る」という事です。

突きを打つ時に「腰を入れて」と注意されることが多いと思いますが、
「腰を入れない」つまり「手打ち」のほうがスピードは速いです。

体全体を使って「手」を水平に振る場合と
手だけを座った状態(腰を入れられない状態)で水平に振った状態では
スピードは圧倒的に違います。

「上段は足蹴りで」、がキーワードです。

練習すると、かなりのスピードで蹴れます。練習としては、蹴り込んで(押し込んで)
蹴って欲しくないので、固いサンドバックを使い、表面を「ピンタ」する意識です。


もちろん、理想先生のように、腰を入れても速く蹴れるような方は
理想先生の真似をして下さい。


開脚が90度程度しか開かない人が、上段を出し
一本は難しいかもしれないが、技ありなら確実に狙える蹴り方
が今回の談義のテーマです。
 

この「足蹴り」実は伝統空手の蹴り方に自分がアレンジを加えたものです。
伝統空手はポイント制で、いかに早く相手に当てるか(触れるか)を突き詰めた競技です。

逆に相手を倒してしまうと「反則負け」となります。
(自分の技のコントロールができていないという理由です)

一見、実戦的では無いと感じますが、この蹴り方でも当たると相当痛いです。

伝統空手では防具をかぶるのですが、試合中、この蹴り方で防具が割れる事もあります。

またこれにより、

「相手は上段を出せるのに、自分は出せない」

と言う状態を避けることもできます。

軸足の筋力や、モモ前(大腿四頭筋)の筋力が大切なのは言うまでもありません。

基本稽古や、ランニングもしっかりやって下さい。

また、「モモ裏」の筋肉が緊張していると、速度は落ちます。

「力まず、足蹴り」を意識して下さい。
 

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